no title

若葉の季節が過ぎれば、釣り人は“梅雨イサキ”のシャープな引きに歓喜する。

それはもう少し先だというのに、千葉エリアでは各地で規定尾数の50尾到達が報告され魚影の濃さは抜群だ。南房・布良沖もそのひとつ。3月の開幕から25~30センチの良型が激しく竿先を震わせている。

千葉県館山市・布良『松栄丸』でひと足早く元気いっぱいの暴れん坊を追った。

 16人が集まり、2隻の大型船に分乗しての出船だ。黒川一夫船長は直前のシケ前まで良型が顔を出していた港から5、6分の超近場へ。息子の智也船長はそこからさらに5、6分の沖目へ。

すぐに「いいですよ。タナは16メートル」の指示が出た。コマセを振り、誘う。しかし、竿先は沈黙したまま。2投目も同じ。そこへ智也船長から「型はあるよ」の無線が入り、すぐに沖目へ走った。

 「タナは22メートル。どうぞ」で仕切り直し。すぐに「きた!」の声が左舷側で上がった。「いい型だ」の声が続く。にぎやかな左舷に比べて、右舷側の反応は鈍い。この流しの3投目。25メートルまでビシを落とし、1メートル刻みでコマセを振りながら指示ダナへ。ひと呼吸あって竿先がムズムズッ。次の瞬間ガツーン。その激しさに、追い食いのことばが頭から消えた。リーリングに入ると、竿先が右に左に引っ張られる。「どんな大物?」と期待させながら26、27センチが濁り気味の水面に。これを皮切りに1尾、また1尾とハリス切れが心配になるほどの強烈な引きに直面した。

 「30センチ級のダブルだよ」「こっちは27、28センチのダブル」。中盤を過ぎるころから食いはさらに活発化した。しかし、船長は「まだ飛びつくようなアタリではない」と辛口の評価だ。それでも「玉網、玉網!」の声で3キロのヒラメが登場したり、遠慮がちな引きでタカベがきたりと、高級ゲストが楽しませる。もちろん、本命の数も確実に上積みされた。

no title
 最終的には22~35センチを6~37尾で、トップは田島誠さん(69、葛飾区)。ベテランらしいコマセワークで数を稼いだ。この日は別船が優秀で16~50尾と規定尾数に到達している。30センチ前後の良型が中心になって激しく竿先を引っ張り込む布良沖。このまま梅雨時のトップシーズンに向かって確実に上昇していく。(田中博典)

 船長の話「3月の開幕からずっとシケで出船できない日が多かった。徐々に日並みは落ち着いてきたが、10日ぐらい前に冷たい濁り潮が入り、魚も戸惑ったのか活性が下がった。濁りが取れて潮温が上がってくれば、良型の入れ食いが出現するはずです。5月末から6月の梅雨時にかけておなかがぷっくりした大型が増え、楽しみは倍増ですよ」

ソース:http://www.sanspo.com/etc/news/20170503/fis17050312020003-n1.html 



このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

    コメントする

    コメントフォーム
    評価する
    • 1
    • 2
    • 3
    • 4
    • 5
    • リセット
    • 1
    • 2
    • 3
    • 4
    • 5
    • リセット